暗号理論入門 1章〜2.3まで
- 作者: 林芳樹
- 出版社/メーカー: 丸善出版
- 発売日: 2012/04/20
- メディア: 単行本
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とりあえずAES暗号のところまで読む。
第1章
本の内容の説明のみ。
第2章
2.1 基礎事項
を自然数全体の集合
を整数全体の集合
を有理数全体の集合
を実数全体の集合
と表したとき、
が成立する。
実数の集合 について、 のあらゆる元が より大きくなる実数 が存在するとき、 は下に有界である(bounded from below)という。
または、 は下から に抑えられているという。自然数全体の集合は、下から0で抑えられている。
実数 に対して
とする。数 は より小さいか等しい最大の整数を意味している。
例. であり、 である。
2.2 整除
であるような が存在すれば、 は を割り切る(devide)という。
が を割れば、 は の約数(devisor)、 は の倍数(multiple)であるいい、 と書く。
, が整数であり であれば、 かつ であるように一意に定まる整数 と が存在する。
すなわち かつ である。
を商(quotient)といい、 を余りまたは剰余という。 と表す。
2.3 整数の表し方
集合 に対して、 は の項による長さ のすべての数の列の集合を表す。
例. 列 は の元である。 である。
は自然数で とする。任意の自然数 に対して、一意的に定まる自然数 と一意的に定まる数列
が かつ
であるように定まる。
ここで であり、 は の による除法の整数の商である。
を の 進展開(g-adic expansion)という。 を 桁目の数という。その列の長さは である。
のとき、この列を の2進展開(binary expansion)と呼ぶ。 のときは16進展開(hexadecimal expansion)という。